手順さえ踏めば、キャリアは一人でも棚卸しができる

キャリアの棚卸しって、今回みたいに誰かと一緒に進めた方がいいの?

いや、「キャリアの棚卸しの全体像」さえ把握できていれば、一人で進めても問題ないよ。自分のペースで進められるメリットがある反面、デメリットとして自身の感情と一人で向き合わないってのがある。だから辛く感じる人はいるかもね。

キャリアを考えるときに感情が出てくるの?

せやね。仕事で嬉しかったことも辛かったことも、向き合うことになるからね。どうしても感情は揺れると思うよ。

正直、感情と向き合うのは……少し怖いかな。自分の知らない一面と向き合うことで、心がショックを受けても嫌だし。

そういうときは、カフェなど「周囲に人がいるところ」で棚卸しをするのがいいんじゃないかな。もし一人でやるのが辛いと思ったら、今みたいに一緒にやるって選択肢もあるからその辺りは気軽にね。

しかに、周囲に人がいることでヤル気がでるケースって、よくあるよね。環境の力を借りながら感情をコントロールできたら、一人でも取り組めるかも。
キャリアの棚卸しには不可欠な要素である自分と向き合う作業には、「分からない」「怖い」という感情が伴います。これらのハードルはカフェでの作業など、外の環境を味方につけることで対処が可能となります。これは心理学の一つで、見物(けんぶつ)効果と呼ばれており、人に見られている環境、見られているかもしれないという状況でやる気を出すことで、怖さなどの恐怖が緩和されることがわかっています。
感情のコントロールは難しいもの。システムや外的要因などをうまく組み合わせて、狙ったアウトプットをゲットしましょう。
もし手伝ってもらうならどんな人がおすすめ?

一人でキャリアの棚卸ができるってのは理解したんだけど、もし誰かに手伝ってほしいと思ったら、どんな人がおすすめ?

一番重要なのは「相談された側の感情や気持ちを押し付けず、中立な立場で壁打ちしてくれる人」かな。

たしかに、自身のことを振り返っているのに、相手の主観が入るのは違うよね。

他にもお願いする場合、注意した方が良い人はいるかな?
ちなみにあなたの場合どんな感じで相談する人を決めてる?

どれだけ親しくても「あれ」って3回違和感を覚えたら避けてるかな。これは、プロへ相談する場合であっても同様だね。

じゃあ私に対しても3回あれって思ったら……

さきほど500回を突破したことをお知らせいたします。

ひいいいい。
もし誰かと一緒に進める場合には、自身のキャリアを適切に導くためにも、「周囲の人に相談する」ではなく、「自身が安心してガイドを任せられる人」にお願いする必要があります。
上記のやりとりで登場した「自身の感情や気持ちを押し付けず、中立な立場で壁打ちしてくれる人」をベースとして、探してみることをおすすめします。
キャリアコンサルタントやアドバイザーといったプロをはじめ、友人や家族といった身近な人とキャリアの棚卸しをするケースもありますが、アドバイスを強制する人や自身の意思を尊重してくれない人であれば、お願いするのは避けた方が良いでしょう。
他には利害関係がある人も避けた方が無難です。転職先を進められたときなど、「申し訳ないから」と断りにくくなるなどの弊害が発生する可能性があります。
また、プロにお願いする場合は、ポジショントークである可能性を常に意識しておくと良いかもしれません。特に転職エージェントの場合、転職者数などの数値ノルマが課されている場合がほとんどです。
親やパートナー、兄弟、親戚などの身近な人たちへの相談については賛否ありますが、世代や生活様式が大きく異なる場合、当たり前とする社会常識も異なるため、相談そのものがあさっての方向に行ってしまうことがあるので、注意が必要です。
最後に、「人間の直感は90%の的中率を誇る」という報告をイスラエルの大学が行っています。そのため、自身の直観がNoを感じたときは、どのような相手からのすすめであれ、一旦立ち止まって考えることをおすすめします。
自身に適切な相手を上記の注意点を踏まえながら探してみましょう。
コメント